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工房便りダヨ〜ン^^;;
 

炭素鋼によるマシンヘッドの製作-その1

2005.1.27
 
 
ステンレス化を検討してまいりましたマシンヘッドですが、炭素鋼での製作
に落ち着きました。このクルーソンタイプのマシンヘッドは非常に単純な構
造で、無駄を省いた完成品と言えるのかも知れません。ミニチュアギターを
製作するにあたり、最大の山場はレバースイッチとこのマシンヘッドにあり
ます。このウォームギアとウォームホイールの組み合わせは機械が無ければ
手も足も出ない難物の塊です。更に、実際に弦を張り付けたときに起こるポ
ストへのテンションは、当初計画していた真鍮製によるギアをいとも簡単に
砕いてしまいました。現実の厳しさを知らされます。
 

炭素鋼によるウォームの製作

下にある生地の棒はφ3mmの炭素
鋼です。この長さからは二本削り出
すことができます。ウォームとネジ
の違いは、ギアに接触する周辺が薄
くその他の部分は厚みを増していま
す。これをバイトの出し入れだけで
手回しで削っていきます。この炭素
鋼は低炭素であるため、容易にヤス
リ掛けがききます。機械を使った作
業は仕上げまで機械一本で終えると
 

いった考え方に囚われがちですが、
どんなにバイトをきれいに研ぎ出し
ても表面はササクレだったりするも
のです。どこの段階で手作業に切り
替えるのかは、やっぱり経験なんで
しょう。また、バイトはハイス鋼で
十分削れることが分かりました。堅
さの度合いから当初は超鋼バイトを
使っていましたが、超鋼バイトはま
るで黒曜石のように脆く欠けてしま
うのでした。

 
 

折れてしまったハイス鋼のポイントタップ

マシンヘッドのポスト(巻き巻きす
るくびれがある方)側のギア製作中
に、φ4mmタップを欠いてしまい
ました。じつはこれで3本目。近所
にある日曜家具センターに行けば直
ぐにも入手できるけど、また同じ目
に遭いそうです。やっぱり炭素鋼は
堅いんダ!問題多し。タップでのギ
ア製作の限界なのかもしれない…
現在これらの問題を解消する目的で様々な方向から検討中です。ポイント
タップはステンレス鋼へも対応するスパイラルタップへ切り替えます。タッ
プが折れる原因も掴めてきたし、早く次のステップへ進みたい心境でした。
 
 

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