Omnibus-H
 
小学館の図鑑「NEO」  
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P76

2006年から、小学館が児童向けに出している図鑑「NEO」を担当させていただいた。その中から、この絵は地球を取り囲む大気層を上空100Kmに渡り描いている。地上にみられる風景は現実にはない想像の世界。Painterで描いているが、拡大して描くため細部に凝り出すときりがなくなる。

 
小学館の図鑑「NEO」  
Shogakukan,[NEO]
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P138~139
火山がテーマ。日本海溝に太平洋プレートが落ち込んでいる。年間約10cm程度らしいが、このことにより地震が発生するのはよく知られたことだ。現在は白亜紀に形成された土壌が落ち込んでいるらしい。海底図を描く作業はこれが初めての経験になるが、この後立て続けに数枚手掛けることになる。地図は難しい!編集前はこちら
 
 
小学館の図鑑「NEO」
Shogakukan,[NEO]
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P102~103

似たようなアングルが続くが、これは上の絵よりも更に細かく時間を掛けている。最初にやったことは、地上から海底一万メートルに渡り、平面上で等高線別にレイヤーに分けデータを整理した。時間はかかったがこの作業は手が抜けなかったし、このことにより他の絵にも統一性をもたすことができた。手前味噌だが、かなりの力作^^;;

 
小学館の図鑑「NEO」
Shogakukan,[NEO]
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P130~131

真上から見た日本列島と周辺の海底図。前述した平面データを元に表に出る部分だけを集中的に描いた。そのため右側太平洋上部分は深く追求しなかった。地表は衛星写真を元に陰影を付け、海底図は日本水路協会からの3D映像を元にしている。上の絵とも共通しているが、精神的にストレスが溜まり集中力の持続が難しい。時間をかけている。

 
小学館の図鑑「NEO」  
Shogakukan,[NEO]
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P66~67
低気圧と高気圧の発生する仕組みを絵にした。上を流れる大きな矢印はジェット気流を意味している。ちなみに、右側が低気圧で左側が高気圧を表している。普段なにげに見ている天気予報も、実際はこんなに高度差はないのだが、地球規模で動いている大気のスケール感に改めて驚かされる。朝鮮半島から中国に掛けて描いたのは初めての経験で、衛星写真の資料を集めるのにちょっと苦労した。
 
小学館の図鑑「NEO」    
Shogakukan,[NEO]
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P62~63

低気圧が発生する仕組みを絵にした。もともと雲を描くことは得意とするところだが、この絵に関しては高度や地域別に見て描き分けをしなければならず、漠然とした雲は描けない。とにかく多くの雲の写真を見させていただいた。雲はPaiinterで描き、Photpshopでのレイヤー操作を繰り返している。低気圧は昔ある科学雑誌で描いていたが、エアーブラシで白を乗せていくと絵の具の特性から色がくすみ出すことから、水彩で描いたのを思い出す。

 
小学館の図鑑「NEO」    
Shogakukan,[NEO]
Pictorial book
小学館の図鑑NEO 地球 P114~115
土砂の堆積と地形がテーマとなった絵で、それぞれのファクターが独立して観察される絵を要求された。そのため、いかにも現実にありそうな地形を頭の中で描き、画面に落としていく作業は、箱庭を作るようで楽しませていただいた。田畑や山脈を抜ける河川が主な決めてとなるが、点在する町並みや幹線道路や鉄道など、セスナが飛んでいるのはアタシのアイディアだった。
 
 
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2007年07月20日 © 水野哲也イラストレーション事務所